2017年9月18日月曜日

テンテンコの札幌国際芸術祭 前半



9/13 
前日から数年ぶりに函館のおばあちゃんの家に遊びに行って、久々にお休みっぽい日を過ごして、夕方札幌入り。
おじいちゃんは私のこと覚えてなかったけど、覚えてるよーって、誤魔化していたのが面白かった。
荷物を実家に置いて、札幌OYOYOの隣の部屋Far Out Eastでやっている河村康輔さん個展&ライブコラージュイベントへ行った。
大阪のクレちゃん日野さんとか、札幌のみんなが居て、
ただただ浮かれてたら吐いて正気に戻った。割と早めに帰って寝た。

9/14
風邪ひいた。おばあちゃんの風邪を完全に貰って来たらしい。
この日はOYOYOでライブ。
私が毎月作ってるCDRシリーズでJUKEに挑戦した「Deep&Moistures1」の素材を使ってみようと思って、
実家の部屋で色々試してから、OYOYOに行ってリハ。
この日は一番体調が悪かった〜。
一番手クレちゃんのKOPY名義でのライブ、その後私、で、その後湿った犬。
最後はYPY日野さん。
その間ずっと河村さんはライブコラージュでした。DJは37Aさん。
自分のライブ終わってフラフラで、外の涼しい階段から湿った犬をずっと聴いていた。
階段から耳を澄まして聴く湿った犬が、最高だった...。
YPYのライブを見たら、展開も音のバランスも、
全ての音一音一音が素晴らしくて愕然とした。
物販では、東京から来てくれたり、ひさびさに札幌で見に来てくれたり、
トドックの縫いぐるみ持って来てくれたり、みんなと話せて結構元気出て来た。
37Aさんは、固定概念を覆して来る面白いしカッコイイDJで、
また更に元気出て来たけど、一応明日に備えて、打ち上げ行かずに帰った。
帰ってベッドの中では、ずっと湿った犬の演奏が遠くから聴こえるみたいだった。

9/15 
一応病院へ行ったら、けろけろけろっぴの受付看板があるところでだいぶ良かった。
かなり強めの薬を出して貰った。
タクシーでリハ場所の市電の事業所まで行くと、市電の整備したりするところがあったりして、めちゃめちゃめちゃにテンションがあがり写真を撮りまくった。
整備士のおじさんとも写真を撮りたくて近付いたら、かなり警戒された。
で、写真を撮りたいと言ったら照れて逃げられて、若い人たちと撮った。
その後、やっぱりここで写真撮るのまずいかもだから削除してって言われてしたけど、
その後結局、全然大丈夫ってゆうのもわかった。
市電の中でのリハ、スピーカーが電車の前と後にあって、
それが想像してたよりも物凄く良い音でテンションが上がった!
私が演奏するための机や椅子、色の付いた蛍光灯など、
札幌のみんなが準備してくれているのを見た。
時間になるとお客さんの待つ駅まで、そのまま発車するのだけど、
市電は思ったよりガタンゴトンって音がすることに気付いた。
お客さんが待つ駅に着く時、みんながワーッって出迎えてくれる感じが
すっごく可笑しくて、自然と全員が笑顔だった。
市電のダイヤを乱せないので、みんなテキパキと動いて席に座らないといけないのだけど、
もう超非現実的な空間が広がっていて、多分そこにいた全員がワクワクしてたと思う。

ガタンゴトンって進む市電に合わせて、私から演奏を始めた。
市電ってゆっくり進む感じがあって、いつもよりBPMを遅めにガタンゴトンを意識して演奏。
車内の全員がじっと私を見てて、窓の外は景色が流れていて、
そして結構揺れる感じ全てが面白いし、物凄く緊張感があった。
私からYPY日野さんに演奏が変わると、私はお客さん側に変われるのだけど、
それもすっっごく楽しかった。
途中ハイハットを細かく叩いてる様な音だけになった時、
日野さんを見ると目をつぶって手を机の上にそっと置いていた。凄く謎な光景に、びっくりした。ヒャーーって思った。
後で日野さんにあの時間のこと聞いたら、みんな強制的に聴かないといけない場所だから
あえてそんな事をしていたらしく、また愕然とした。
あの長いハイハットの後にジワっと重いバスドラが入って来た時の快感が最高過ぎて、
それも勿論日野さんはわかってやっていて、
日野さんは、私なんかよりももっともっと、違う次元にいる!!
と改めて感じさせられた。
電車の中は、演者もお客さんもみんな
この限られた空間をなるべく味わおうとしていて、凄く良い企画だなと思った。

その後、日野さんとクレちゃんと台湾料理ごとうに行った。
私はココナッツ団子食べれて満足して、そのままタレ目へ行った。

タレ目では日野さんの二度目のライブ、クレちゃんのKOPYライブ、
37AさんDJ、秋庭さんDJ。

本当はクレちゃんはDJだったんだけど、急遽ライブをすることになり、
いきなりマシンだけのライブに挑戦だった。
挑戦の場に立ち会えたのがすごく嬉しかった。
ハイ終わり〜ってなってから、周りに煽られてもうちょっとライブをしたのが良かった。
自分の思う限界よりも更に挑戦するのが良いことだと思った。

湿った犬のアプトさんに、ノイズ電車が今まで見たライブで一番好きだと思った
と言われたのが本当に嬉しかった...。

この日は結局、朝の6時位に帰って寝た。

9/16
本当は芸術の森に行ってEYEさんの作品などを見に行きたかったのだけど、
やっぱり来週行くことにして、プルプルの暖簾分けした暁というカレー屋さんに行った。
とっても美味しかった!朝ごはん食べないで来るべきだった。

それからDOMMUNEまでOYOYOの事務所のところでずっと練習して過ごした。
DOMMUNEは、山川冬樹さん、テンテンコ、ハットコペさんという超異質な組み合わせでワクワクした。
札幌で宇川さんに会うのも不思議な感じ。

山川冬樹さんのトーク、一番後ろの席で聞いていたのだけど...
お父さんのお話し、政石蒙さんのお話し、山口小夜子さんのお話し、
全て私からは想像をする他ないものなのに、スッと自分が体験したものだったり見たものに重なり合うところが幾つもあって、
途中何度も涙をこらえていたのだけど、結局少し抑えられなくて
トイレに何度も行ってしまった。
特に山口小夜子さんを題材にした映像作品が、明らかに以前見た時よりも、
私の状況だったり経験したものが変わっていたからなのか、
山口小夜子さんの能面のようなお面を付けた山川さんが、
色んな人に見えて来てしまい、本当に驚いた。
大学生の時に、能はこの世のものではないもの達を演じるというか、
降ろすものだと勉強したけれど、まさにその事が、映像の中で行われていた。
もちろん、その映像の中では山口小夜子さんなのだけど、
何故か違う方とも重なってしまって、ぐっと手を握りしめて耐えていた。
あと、大島の火葬場の写真が、とても美しかった。
山川さんの言う、直ぐそこに居る人にはオイと呼んで、
更に遠ければオーーイと声を張って呼んで、
もっともっと遠ければ拡声器や電話など電気を通して声を届けられるけど、
亡くなった方にはどうやっても声が届けられなくて、一番遠い存在だという話。
それには、"祈り"という宗教という考えよりもしかしたら以前の行動しかないという話を、
またずっと手を握りしめて聞いていた。

私のライブは、ずっと練習してたものとは、途中から結局全然違うことをした。
14日OYOYO、15日ノイズ電車でやった2つのライブを混ぜたような、
札幌で見てきたものをまとめるようなライブをしたつもり。

(DOMMUNEでは、10/2にもライブをする予定なので、そこもまた見て欲しいです!)

DOMMUNE最後はハットコペさん!
こんな方が札幌に、というかこの世界にいるという事が、とても嬉しいことだ!!!
と思う。
そして、良い画質、良い音、音楽が好きな方が沢山見る環境のDOMMUNEで配信されることが本当に最高!
ライブもめちゃめちゃ盛り上がって、本ッッ当に素晴らしかった!!!!
ハットコペさんのライブ終わりの、宇川さんの「ヤバーーーイ....」はずっと忘れないと思う。

配信も終わり、片付けもひと段落して、宇川さんと少しお話しした。
EYEさんの作品は来週のアジアンミーティングの時に見るという話をしたら、
「やー、本当ヤバかったよ!それがさ〜〜」と、作品の内容を全て事細かに話してくれたのが、
本当に、それこそ、ヤバかった。笑
最後の最後にやってくれたなと心の中で思っていた。笑
でも、来週、絶対見に行こうと思った。

札幌最後の夜、ベッドの中で、ずっとずっと音楽について考えた。
私が女であるとか、人より背が低いとか、経歴とか...そこが引っかかりになってくれることも無いとは言えない。
けど、そればかりだったら本当にクソ。
クソ以外のなにものでもないクソだと断言できる。

それ以上にどれだけ音楽と真剣に向き合えるか、でしかなくて。
私の周りの人たちは、皆、ものすごく音楽を真剣に考えている。
どうやったら上手く売れるかとか、そんなつまらないことではなく、
本当に音楽と向き合っている。

私もそうやって日々過ごしてるつもりではあるけど、
まだまだまだまだ足りないと思った。
もう、ただひたすらにやるしか無いと思った。
ゴールとか目的とかは無い。
ただひたすらにやるのみ。

歌うことや歌詞を書くこと、
マシンをたくさん触ってだんだん使えるようになること、
どちらも私には何事にも変えがたい素晴らしく、大切にするべきことだ。

私は音楽が好きだと、改めて感じた日々だった。


最後に、
そんなことを感じさせてくれる場を、
ものすごく大変な中、一生懸命用意してくれた札幌の皆さんに、感謝します!

          

1 件のコメント:

  1. いつもと違う環境で、経験したことのないことを経験すること、今まで知らなかった人と一緒にやること、単なる拡大再生産から脱却すること、自分自身に自己の存在をかけて立ち向かうこと、そうしたこと全てを自分の糧として、自分のディメンジョンを新たにすべく立ち上がること。それらが全部、この短い期間に起きたのが良く分かりました。奇跡と言って良いと思います。その奇跡を可能にしたのは、勿論、それまでに積み上げてきたことがあってのこと。数々のDJもライヴもプークでのイベントもみんな全部大事だったってこと、多分、自分でも気づいてますよね。これからがもっと楽しみになりました。

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